生者にまみれて口を開け
おろおろと立ち回るだけの
私という木偶の中に
消えてゆく言葉たち
命をもたず
定義という無為のために生起し
砕け散る言葉たち
今、私はその破片を拾い集めて
新しい世界を形づくらなければならない
人々の財布からこぼれ落ちた硬貨を
自動販売機の下に
のぞき求める地見屋のように
翳となって刻をひさぐ
せむしの悟りにも似た
晴ればれとした態度で
価値を救済するために
木偶を脱ぎ捨て
風景に同化する私は燐だ
青白く光る破片を拾う為
街にでかける
生者にまみれて口を開け
おろおろと立ち回るだけの
私という木偶の中に
消えてゆく言葉たち
命をもたず
定義という無為のために生起し
砕け散る言葉たち
今、私はその破片を拾い集めて
新しい世界を形づくらなければならない
人々の財布からこぼれ落ちた硬貨を
自動販売機の下に
のぞき求める地見屋のように
翳となって刻をひさぐ
せむしの悟りにも似た
晴ればれとした態度で
価値を救済するために
木偶を脱ぎ捨て
風景に同化する私は燐だ
青白く光る破片を拾う為
街にでかける